交通事故の対応マニュアル
事故発生時の対応から示談成立まで

自分や家族がある日突然交通事故の被害者になってしまうことがあります。被害の状況によっては、いままで当たり前だった日常生活が送れなくなる可能性があり、被害者とその家族に大きな精神的苦痛を伴うことが考えられるでしょう。交通事故処理で大切なことは被害を少しでも回復するために行動を起こすことです。しかし、法律に詳しくない場合、どのように法的手続きを進めてよいかわからないことも多く戸惑うこともあります。後悔しないためにも、どのタイミングで弁護士に依頼すべきか詳しくみていきましょう。

交通事故に遭ったら！早めに弁護士に相談することが大切！

弁護士に必ず依頼しなければならないの？

交通事故の被害者は必ず弁護士に依頼しなければならないわけではありません。被害者やその家族は加害者側と直接話し合いをして、示談交渉できます。

示談交渉がもつれることも！

加害者側と話し合いの結果、示談交渉の内容が納得できないことも考えられます。しかし、万が一訴訟まで発展した場合、弁護士に依頼せず本人が訴訟提起することは可能です。交通事故に遭う確率から考えると、過去に自ら示談交渉や訴訟を経験した人はそれほど多くないでしょう。

示談交渉は時間がかかる！

慣れない交渉を自分で進めるのは時間的、精神的にも難しいものです。また、「損賠賠償の金額が妥当かどうか」の判断に迷うこともあるでしょう。弁護士の力を借りると被害回復に向けて確実に前に進むことができるので、弁護士に相談するのはメリットが多いといえます。

示談交渉相手は加害者でないことが多い！

さらに、交通事故で示談交渉をするときは、ほとんどの場合加害者ではなく、加害者が加入している保険会社の示談交渉を専門に行う社員が交渉相手になるでしょう。

保険会社は被害者側に立ってくれるわけではない！

保険会社の交渉担当者は常に加害者側の味方ではありませんが、加害者にかわって示談を進め、保険金を被害者に支払うことを仕事としています。そのため、被害者側に立ってくれるわけでもありません。

交渉のプロに太刀打ちするには？

交渉のプロが示談交渉を行うということは、被害者側も同じように法律知識がなければなりません。知識がなければ不利な条件であることに気づかず示談に応じてしまう可能性があります。

弁護士に早めに相談を！

交通事故の被害者になってしまうと、なにから手をつけたらよいかわからないことも多いものです。示談交渉を少しでも有利に進めたいと考えるのであれば、早めに交通事故問題に詳しい弁護士に相談しましょう。死亡事故の場合はすぐに弁護士に相談！

事故直後、早い段階で弁護士に相談を！

家族が死亡事故の被害者になってしまったら、精神的なダメージは計り知れないものです。さらに、やるべきことも多く体力的にも疲へいしてしまう可能性が高いでしょう。それでも、残された家族はいままで通りの生活を続けなければなりません。

示談交渉に対応する心の余裕がない

突然大切な人を失ってしまったことで、加害者に対して感情的になったり、喪失感から示談交渉にとても臨める心の余裕がなかったりすることがあります。保険会社や加害者と示談交渉ができる状態でないこともあるでしょう。

一度示談交渉に応じると撤回は難しい！

加害者が加入している保険会社は死亡事故が発生した際、損害賠償金額を確定し被害者に提示しなければなりません。そのため、しばらくすると被害者に示談書を提示します。「損害賠償金額が妥当かどうか」について被害者側は即時に判断することができず、そのまま条件を受け入れてしまうことがあるでしょう。しかし、一度条件を受け入れると、万が一損害賠償金額が不当に低いものあったとしても撤回するのは困難です。示談書にサインする前に弁護士に相談することが大切です。

弁護士に任せることで賠償金額が適切に判断できる！

保険会社から示談の連絡が入ったら、弁護士に示談交渉を依頼すると手続きがスムーズです。過失割合の確認が適切に行われますし、適正な賠償金額を算定してもらえるでしょう。その結果、示談金が不当に減額される可能性はほぼなくなります。示談相手が保険会社とは限らない！

加害者が保険に入っていなかったら？

交通事故の加害者は、被害者に対する賠償をカバーする保険に加入していないことがあります。このような場合には、すぐに弁護士に相談することが大切です。できれば事故直後に加害者に保険加入の有無を確認して、未加入の場合は弁護士に示談交渉の依頼をするとよいでしょう。

被害者と加害者間で話し合い？

加害者の保険が利用できないときは、保険会社は示談交渉をしません。そのため、被害者が損賠賠償を求めるときは直接加害者と話し合いをしなければならないでしょう。しかし、どのように話を進めてよいかわからなかったり、感情的になってしまったりすると解決は困難になります。加害者が保険に加入していないときは、弁護士が間に入ることで適切な損害賠償金を計算したり、冷静な話し合いをもつことができたりするでしょう。

加害者が無視することも！

保険会社が対応しないことから、被害者は自ら加害者に連絡しなければなりません。しかし、直接加害者に連絡しようとしてもなかなか応じてくれないケースもみられます。連絡がつかないことには、損害賠償の話すら切り出すことはできません。このような場合にはすぐに弁護士に相談しましょう。

加害者に支払い能力がない場合は？

保険が使えない加害者は、被害者に対してある程度責任を感じて連絡に応じたとしても、そもそも損害賠償金を支払える能力がない可能性が考えられます。弁護士に依頼しておくことで加害者と話し合いをもち、状況に応じて訴訟を提起したり、損賠賠償金の支払い督促をしてくれたりします。場合によっては、加害者の財産の差し押さえが必要になることもあります。少しでも被害者の金銭的な被害を回復するためには、弁護士の力が必要といえるでしょう。保険会社の対応に疑問を感じたときは！

加害者が保険に加入していたとしても！

加害者が保険に加入していたとしても、「示談交渉の内容が妥当なのかどうか」について判断に迷うことがあります。また、交通事故後に長期間通院したり、入院が必要になる可能性が高いです。示談交渉をする加害者側の保険会社に納得のいく対応をしてもらうためには、弁護士に相談することが大切といえるでしょう。

示談内容が納得いかない！

交通事故で負傷してしまうと、治療が必要になるケースがあります。一般的には治療が完了したころに保険会社と示談の話し合いが始まります。しかし、加害者側からの謝罪がなかったり、示談の内容に疑問を感じたりすることがあるかもしれません。納得がいかないと思ったら、すぐに弁護士に相談しましょう。

治療中なのに治療費が打ち切られる？

交通事故が原因で入院や通院をしている間にかかる治療費は、原則加害者の保険会社が支払いをしてくれます。そのため、被害者が出費することはありません。しかし、時には保険会社が治療の途中にもかかわらず治療費の支払いの打ち切りを打診してくることがあります。そのような事態になったら、それ以降の治療費は被害者が負担しなければならないのです。

安易に示談に応じてはいけない！

保険会社から治療費の打ち切りを打診されたら、場合によっては高額な治療費を自己負担し続けなければならず困ってしまうでしょう。そのため、保険会社の示談を受け入れてしまったほうが楽かもしれないと考えてしまうこともあります。しかし、被害者が一方的に不利になるような示談には応じる必要はありません。もし、自分で保険会社と交渉するのが難しいと感じたら、弁護士に間に入ってもらい効率的に解決してもらう方法を検討するとよいでしょう。

Q.交通事故の被害者ですが、保険会社からいわれた慰謝料の額が妥当なのかどうかわかりません。
交通事故の慰謝料には相場ってあるんですか？

A.交通事故の慰謝料には相場があります。
ただし、加害者側の保険会社が出してくる見積りはあくまでも保険会社の基準に基づいたもので、弁護士が交渉する相場基準からすると、かなり低い金額であるケースが多いです。
慰謝料の金額は、弁護士が交渉することで増額できる可能性があります。

引用：交通事故の慰謝料は弁護士が交渉することで増額できる‐琥珀法律事務所

交通事故の解決実績豊富な弁護士に相談しよう！

交通事故の被害者になると、さまざまなわからないことが出てきます。しかし、被害者本人または、その家族は限られた時間の中で事故後の処理を行わなければなりません。その中で加害者または保険会社と直接示談交渉をすることは、時には精神的にも経済的にもつらいと感じる可能性が高いでしょう。さらに、交通事故の被害者が死亡したり、重度の後遺症が出たりすると将来にわたって家族にも多大な影響を及ぼしかねません。

仮に軽度のけがで済んだとしても、被害者が休業している間の経済的損害、家族の付き添い看護、入院や通院の治療費などの問題が発生するでしょう。すべてを被害者側で解決するのは困難が伴う可能性が高いため、交通事故の解決実績が豊富にある弁護士に相談してみることが大切です。被害者は今後の生活も含め不安を感じていることがあります。できれば、事故発生直後から相談をしておくとよいでしょう。

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